畑への歩み
農業を始めたのは、ハローワークで見付けた就農のチラシでした。もとは料理の世界にいましたが、母が急逝し、命の存在やつながりについて考える様になりました。あまりに急な事で気持ちの整理がつかない日が続きましたが、ある時「命は目に見えないけどもどこかに存在している」「命は目には見えないけども確かにつながっている」。そう考え始めた時に気持ちの整理ができ、「これからの人生、命の存在やつながりを大切にして生きていこう」と思いました。そんな時、訪ねたハローワークで偶然就農のチラシを見つけたのです。
農業に興味を持ってからは、「農」と付くイベントに片っ端から参加。出先で知り合った方に農業に関する情報をもらっては、またその場所を訪ねる、それの繰り返しでした。農業というものがどんなものなのか知りたくて、とにかく行ける所には全て行きました。
そうしているうちに、農家さんに直接話を聞きに行く様になったのですが。みな一様に素敵で、生き生きと農業の話をしてくれました。その様子は自信にあふれているというのか、自分らしい姿で生きている充実感みたいなものを感じ。「自分もこういう風に生きて行きたい」「自分も農家として生きて行きたい」、そう強く思ったのです。